現在、介護施設で派遣社員として働いている方も、いずれは資格を取得し、正規職員として勤務することを検討しているのではないでしょうか。福祉関係の専門職には、社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士など、さまざまな種類があります。中でも介護福祉士は実際の介護に携わる職業のうち、唯一の国家資格です。
高齢化の加速により介護ニーズの多様化や認知症患者の増加などの問題を抱えているなかで、これらの問題に対処できる質の高い職員を多数育成することが求めらるようになりました。そのため、介護福祉士の国家資格を取得した専門職者の増加が望まれているのです。では、介護福祉士の国家試験問題には、どのような傾向があるのでしょうか。
実際の試験問題は、どちらかというと合格させるための問題が多いのです。厚生労働省としても、「より多くの介護福祉士を育てたい」という思惑があるのでしょう。そのため、受験者を迷わせるような、いわゆるひっかけ問題はほとんどありません。日頃、介護の仕事に従事している方であれば、常識を活用するだけで約4割は得点できると言われています。つまり、合格ラインは約6割なので、あと2割を勉強すれば良いのです。
しかし、受験者の多くは仕事を持ちながら資格取得を目指していますので、勉強時間の確保が難しいという現状があります。合格のためには、試験日から逆算して、限られた時間を有効活用し、効率的に学習を進めるスキルが必要とされます。